- 棄てる
- すてる【捨てる・棄てる】(1)不用なものとして自分の手元から離す。 自分から手離す。⇔ 拾う「ごみを~・てる」「武器を~・てる」(2)愛情をかけていたものとの関係を断ち切る。
「恋人を~・てる」「故国を~・てる」
(3)関係・関心・執着などを断ち, 顧みることをやめる。「疑いを~・てる」「名を~・てる」「勝負を~・てる」
(4)そのままに放置する。 ほうっておく。「突いた手に畳を掴むだ憂慮(キヅカワ)しさに, ~・ても置かれぬ気に成つて/婦系図(鏡花)」
(5)(身・命を)投げ出す。 犠牲にする。「身を~・てても子をかばう」
(6)葬る。「病を受けて死にぬ。 然れば, 金の山崎の辺に~・てつ/今昔 17」
(7)〔中国・四国・九州地方などで〕紛失する。(8)動詞の連用形, または動詞に助詞「て」を添えた形の下に付いて, 補助動詞的に用いる。 …てのける。 …てしまう。「鎧の袖にて払ひ, 蹴散らして~・てなん/保元(上・古活字本)」
〔「すたる」に対する他動詞〕︱慣用︱ 車を~・筆を~・世を~/小異を捨てて大同につく捨てたものではないまだまだ見限ったものでもない。 まだ役に立ちそうだ。捨ててかか・るあきらめて放棄する。 なげやりになる。捨てる神あれば拾う神あり世の中はさまざまで, 見捨てる人も助けてくれる人もいるものだ。 人に見限られたからといって, くよくよすることはないということ。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.